クローン病

クローン病とは?
クローン病は炎症を伴う腸の病気の1つで、小腸と大腸に炎症や潰瘍を生じる慢性疾患の1つのグループです。クローン病は普通小腸に現れ、その下部(回腸)で最も多く見られます。幾つかのケースでは、小腸と大腸の両方(結腸あるいは腸管)が影響を受けます。それ以外では、結腸にだけ現れます。時には、炎症が口、食道、胃、十二指腸、虫垂、肛門に及ぶこともあるでしょう。クローン病は慢性の症状であり、人生の中でいろいろな時期に再発するでしょう。ある人は時には何年にも亘る長い鎮静期間があって、その間は症状がありません。いつ鎮静して、いつ症状が再び現れるのかを予測することはできません。

最も一般的なクローン病の症状は、腹部の痛み(下腹部右側の場合が多い)と下痢です。直腸の出血、体重の減少や熱の症状もあるでしょう。出血は重大であり、継続するでしょう。そして貧血(赤血球数の減少)に至ります。子供の場合は、発達が遅れたり発育不良になるでしょう。クローン病の原因は不明です。主要原因としては、遺伝子的な要因、ウィルスやバクテリアの感染、または免疫系の機能不全が注目されています。

医学的な観点では、クローン病は治らないと考えられています。治療はもっぱら症状の改善と病気の管理に向けられています。投薬と食事制限が標準的な治療です。クローン病は時として手術が必要になる場合もありますが、手術で治るというものではありません。炎症は手術で取り除いた部分の隣(腸)に再び現れる傾向にあります。 

クローン病は体の他の部分にも影響を与える合併症を引き起こす可能性があります。全身の合併症には、各種の関節炎、皮膚の障害、目や口の炎症、腎臓結石、胆石、または肝臓や胆汁組織の病気などが含まれます。

クローン病に対するエドガー・ケイシーの所見 

クローン病という診断上の分類を用いることは決してありませんでしたが、現在のクローン病の判定基準に当てはまる炎症性の腸の病気を患っている人に対してエドガー・ケイシーは数多くのリーディングを与えました。

原因と処置は各自ある程度異なりましたが、共通した主題の1つは、炎症性の腸の病気は腸に定着したウィルス性の感染症(しばしば腸のインフルエンザと呼ばれます)にさかのぼることができるというものでした。腸の中に蓄積された毒素のためにリンパ系の働きが阻害されるようになります。

エドガー・ケイシーが記述したもう1つの共通したパターンは、腸の炎症の原因が消化器系の更なる問題に至る道筋を示しています。例えば、胃、小腸、肝臓の機能が適正に働かないことで、腸の下部に毒素の負担を掛ける場合があります。

別のいくつかのリーディングでは、原因が消化器系を司る脊椎神経への圧迫と関連付けられました。上部の胃腸の管内で消化・吸収が適切に行われないと腸内の炎症に至ります。その様な例では、背骨の矯正(手を使った治療)が一般的に治療計画の中に取り入れられました。

エドガー・ケイシーの治療モデル

腸の炎症がインフルエンザウィルスで起きているか他の要因で起きているかに関わらず、提案される治療では一貫して消化器系全体に注意を向ける必要性が強調されています。即ち、消化管全体の吸収・排泄を改善することは、腸を癒すのに役立ちます。治療の提案には、以下に示すような症状を取り除くための専用の治療も含まれています。 

1.食事療法
ケイシーの基本食事療法は吸収と排泄の改善を目指しています。毒性の物を生みだしたりエネルギーを無駄にしたりする食べ物を避けながら、アルカリと酸の適切なバランスを保つことに大きく焦点を当てています。揚げたものや精製した炭水化物("ジャンクフード")を避けるとともに、主に果物や野菜を食べることが基本です。特定の食べ物の組み合わせが強調されています。

参照:ケイシーの勧める食事

2.体内洗浄
水治療はコップ6杯から8杯の純水を毎日飲んで、新鮮な果物と野菜を食べて洗浄することを含んでいます。

3.脊椎の矯正とマッサージ
吸収・排泄を妨げていると思われるどんな負荷も取り除くために、オステオパシーまたはカイロプラクティックの治療を提案しています。オステオパシーまたはカイロプラクティックの治療が出来ない場合には、脊椎に沿った電気振動を施すことが有効でしょう。 

4.投薬
朝鮮ニンジン、生姜、ラクトペプシンとスティリンジア(stillingia)を決まった割合で混ぜ合わせた専用のハーブは炎症を伴う腸の病気に非常によく効くことが分かっています。下痢を起こしている人には、アルムの根を基本にした別のハーブ処方が提案されました。病気の結果として全身の疲労や衰弱を起こしている人には、ビーフジュースを薬として飲むことが提案されました。

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5.ぶどう治療
食事療法や腹部のパックにぶどうを使用することは腹部に痛みを覚えている人には有効でしょう。

6.態度と情緒
治療の精神的、情緒的側面は頻繁にケイシーのリーディングで取り上げられています。特に、治ると望むこと、また治ると期待する態度は重要です。積極的な精神的、情緒的な態度は治るんだと言う高い目的(理想)に焦点を合わせることで創りだすことができ、また継続することができます。

脚注:上記の情報は、自己診断や自己処置を目的としたものではありません。ケイシーの健康データベースの情報を利用するに当たり、資格をもった健康管理の専門家にご相談ください。