色盲

色覚異常の要約

I. 生理学的な考察
(ケイシーリーディングに残る)色覚異常のケースは、(記録に残る)のただ一つのものです。その症状は生まれつきものなので、明白な原因は、カルマ的なものや遺伝(先天性)だと考えられます。検討に利用できる他のケースはありません。

生理学的な事象として、色彩の無い視覚が生じることは興味深く、恐らく目の他の状態と多くの関連が見いだせることでしょう。視覚は第2~4脊椎にある交感神経節を起源とする迷走神経の神経エネルギーとして始まります。(これらの神経節は、身体の表面的な循環と深層の循環の間の協調において、重要な調整を行っています) 

神経エネルギーはここで生じ、迷走神経を通して第3~5頸部神経節にある類似の調整領域と協調しています。後者は目の色々な機能を調整する視覚中枢です。そして、この一連の現象が起こる中で、視覚中枢に流れて行くべき神経エネルギーが、上部の脊椎に発生している障害のために歪められてしまうのです。その結果、視覚中枢では、本来、目に供給されるべき循環調整のエネルギーが不足してしまいます。

つまり、目に新しいエネルギーを補給したり、溜まっている古いエネルギーを取り去ったりするには十分ではない神経インパルスしか、頸椎下部の視覚中枢から届かないのです。こうして、(一般的な筋肉と視覚の活動で)過度の活動が生じると、深層循環の1つである目の重要な循環が、「拒否エネルギー(refused energies)」で溢れるまで満たされるのです。

それがため、必要なエネルギーを供給しようと、表層循環の涙腺、管と内分泌腺を活性にするため、結果、まぶた、眼球のあちこち、「そしてレンズや虹彩に映し出されたまたは視覚中枢そのものに反応した物の特性」に、膨れ、発赤、炎症が現れる」(820-2) のです。

身体の様々な意識の中でこの一連の状況から考えると、脊椎の部分に発生したある種の障害も、色覚異常を起こす可能性となり得るかも知れません。身体の機能に、他の異常があるかもしれませんし、無いかも知れません。

II. 治療の論拠

治療に取り組むに当り、身体には正常に機能する能力があることを思い起こすべきです。

「そのため、これらの部位に正常な反応をもたらすような治療活動を指示する。つまり、身体の他の部位を活発にさせるために身体に塗り込む成分に体が依存してしまうことがないように、また、組織の活動を正常な状態にもたらすことなく、組織に成分を吸収させたり、化学反応を与えることがないようにする。むしろ、それらの部位(甲状腺と副腎腺?)を身体そのものから活動が生じるように刺激する」(1968-3)

この特別の条件での治療の論拠は、以下に述べるようなことでしょう。

1. 脊椎神経節にある異状を是正すること。
2. 頸椎から流れてくるエネルギーがよりスムーズになるよう、その活動を促進させること。
3. 不足した神経力を再構築するための物質を供給すること。もちろん、頸椎の部分にあると思われる圧迫を調整することは必須で、治療のプロセスにおいては、オステオパシー(整骨治療)を受けることがまず最初に考慮されるべきでしょう。

III. 提案された治療方法

治療は先ず、第2~4脊椎部分にある圧迫をオステオパシーで是正することを目指します。これを週に2~3回、3週間にわたって行います。脊椎の部分が完全に調整されるまで-つまり、右こめかみの循環が左こめかみの循環とがバランスされるまで頸椎は処置すべきではありません。脊柱の調整が終わったら、頸椎の調整を行います。

上記のオステオパシーの調整後、頸椎と上部の脊椎に、バイオレットレイ(紫光線照射器)を使用します。 特に第一頸椎(最初の頸椎の部分)に対して行います。3週間続けたらその終了間近に、最後のトリートメントとして、湿電池(ウェットセル)装置を組み合わせます。

1オンスの蒸留水につき1グレインの塩化金溶液(一瓶に3オンスを使用)を用います。陽極の銅電極は第4脊椎の部分に当て、塩化金のエネルギーを伝達するニッケル板は第1頸椎と第2頸椎の間に当てます。そこは「ブレインフォースセンター(脳力の中枢)」であり、延髄に当ります。首のどちらかの側の迷走神経中枢に繋がり、動脈に入り、頭まで伸びるこれらの部分が影響を受けているでしょう。ウェットセル治療は3週間続けます。 

一連のトリートメントが完了したら、約3週間、トリートメントを休むことが推奨されています。その後、全ての治療を繰り返し、症状が改善されるまで、同じことを繰り返し続けます。

治療中は、アルカリ性の食事療法の継続を目指します。

緑の生野菜、全粒小麦、柑橘類(ただし、穀物と柑橘系のものは決して一緒に食べないこと)、果物、ベリー類、野菜はすべてアルカリ反応食品です。揚げもの禁止、バナナ禁止、そして生のリンゴは禁止(生のリンゴを3日間食べ続け、その後、組織から全ての毒を除去するためオリーブオイルを飲むというリンゴダイエットをしない限り)。

大量のじゃがいもは食べないこと。ただし、じゃがいもの皮はシステムの内分泌腺の活動において影響力を強め、それのエネルギーを運びます。80%のアルカリ性食品、20%の酸性食品の食事療法が提唱されています。

我々は神の存在に向かう潜在力を目覚めさせるよう試みるべきではないだろうか?「結局のところ、全ての癒しは1つの源から来ている。食べ物、運動、投薬、あるいはメスの使用であったとしても、それらが身体の中の力を自覚させてくれる。その力が自身を再生するのを助け、創造、或いは神の力に気づかせてくれる」(2696-1)

[注記:上記の概要はWilliam A. McGarey, M.D.が書いたもので、Physician's Reference Notebookからの抜粋です。]

脚注:上記の情報は、自己診断や自己処置を目的としたものではありません。ケイシーの健康データベースの情報を利用するに当たり、資格をもった健康管理の専門家にご相談ください。

翻訳:岡田栄(1968-3のリーディング部分のみ光田秀)